「ふはりお灸講座」”蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)”

二十四節気秋分、七十二候「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」

虫たちが土にもぐり、入口の戸をふさぐ頃。冬ごもりの支度をする時期です。

虫たちは、来年の3月初め啓蟄(けいちつ)まで冬ごもりをします。

ところが、世間の虫たちは、まだまだ元気に活動しています。

暦の上での季節と実際の季節がずれているのは日常的なことですが、ふと気になる時があります。

まず、旧暦から新暦へ移行したときにひと月のずれが生じたことが季節のズレの原因のひとつです。

季節を表すために生まれた二十四節気

二十四節気は、一年を24気に分けて季節を半月ごとで表しています。

七十二候に関しては、二十四節気をさらに5日ずつ3つに分け季節をさらに細かく表しています。

二十四節気のズレに関しては、二十四節気が元々は古代中国で作られたことが原因となっています。

古代中国では、文化の中心が黄河流域でした。節気の名称には、その地方の気候が反映されていますが、

黄河流域は、日本でいう東北北部の寒冷地に匹敵する場所だそうです。

そして、黄河流域は大陸の内陸部にある地域なので、海に囲まれた島国の日本とでは気候に大きな違いがあります。

このようなことが季節感のズレとなっているのです。

さらに、最近の温暖化も、より季節感のズレを生みだしているようです。

 

生活の中に息づく二十四節気

その二十四節気は私たちの生活に大きな関わりを持っています。

すぐに思い浮かぶのが時候の挨拶です。

例えば、立秋を迎えたのは今年は8月7日でしたが、この日から時候の挨拶は

暑中見舞いから残暑見舞いへと変わります。

実際は、まだまだ暑い時期ですが、秋を迎え残暑という呼び方に変わるのです。

立春の時もそうですね。

本来、2月初めは冬の寒さが最も厳しい時期ですが、暦の上では春なのです。

 

人も冬への準備を

人も寒い冬を迎える前に、エネルギーを蓄えて免疫力を高めておきましょう。

万能のツボ「合谷(ごうこく)」へのお灸で体調を整えましょう。