秋から冬の寒暖差による皮膚トラブル「寒冷蕁麻疹」

朝晩の空気は、より冷気を帯びて秋の深まりを感じられるようになりました。

昼間の柔らかな日差しにホッとする日々です。

今月は、この寒暖差が原因の体調不良について触れてきましたが、

その中で、普通の生活を送りながらも悩んでいる方が多いのが、皮膚のかゆみや蕁麻疹です。

秋の皮膚トラブル

秋は、乾燥の季節ですので肌が乾燥して痒みが現れることがありますが、ほとんどは保湿クリームや乾燥肌用の軟膏などで症状の改善ができています。

突然、皮膚の一部が赤く盛り上がり蚊に刺されたようになってかゆみを伴うことがあります。この膨疹(ほうしん:皮膚の盛り上がり)が出てている症状が蕁麻疹です。

蕁麻疹の殆どは数十分後か数時間後に消えますが、時には繰り返し起こることもあります。

蕁麻疹は経験された方も多いと思いますが、痒みが伴うと辛いですよね。

蕁麻疹は原因がはっきりしないことが多いので長引くこともあり厄介です。

寒暖差で発生する蕁麻疹「寒冷蕁麻疹」

秋から冬にかけては朝晩や部屋と外との寒暖差が大きくなり、それが原因で蕁麻疹が現れることがあります。

このような蕁麻疹を「寒冷蕁麻疹」と呼びます。

急な寒暖差で身体が冷えたときには、全身に出ることが多く腕や太腿の内側、お腹、首まわりを中心に蕁麻疹が出ます。

また、身体の一部が冷たいものに触れた場合は、局所的に蕁麻疹が現れます。

一般的に蕁麻疹は温めると痒みが増すと言われますが、寒冷蕁麻疹の場合は、冷えが原因ですので蕁麻疹の出た部分を温めるようにします。

症状は長引くこともあり、かゆみが続くとストレスにも繋がります。

長引いたり、繰り返し起こる蕁麻疹は別の原因の場合がありますので、医療機関で受診されることをおすすめします。

日常生活の中で寒冷蕁麻疹を予防するには

冷えは万病の元と言われるように一年を通して冷えは禁物です。

皆さんがよくご存知のように冷えが体調不良の原因になることも多々あります。

今の季節は、日々めまぐるしく気温が変わります。

また、最近は季節の境目が曖昧になってしまい、夏の延長のままの服装で過ごしている方も多いようです。

昼間暖かくても夕方や夜は急に冷え込みますので、薄着は控えて温度調節ができるように1枚上に羽織るものやストールを用意したり、天気予報をまめにチェックして服装に注意をはらいましょう。

部屋の中でも、足を冷やさないように靴下やスリッパを履くなどして冷えに気をつけましょう。

また、冷たい食べ物は身体を冷やす原因となります。なるべく温かいものを摂るようにしましょう。

軽い運動も血流を良くして身体を温めます。

夜はゆっくりとお湯に浸かって身体を温めて眠りにつきたいですね。

当院からも

「鍼灸治療は身体を温める効果がありますので、これからの季節は特におすすめです。」