ひざの痛み

寒い季節は、肩、腰、膝などの関節の痛みが強くなることがあります。
冬の関節の痛みは、冷えによる血行不良が主な原因と考えられます。
寒さにより血管が大きく収縮して血流が悪くなり、筋肉が冷えて固くなり関節に負担を与えます。
これが痛みの原因となります。
なかでも、身体の全体重を支え、日常の動作(歩く、座る、立つなど)で大きな負担がかかる膝は、特に痛みが生じやすい部位です。
膝痛の中では、骨と軟骨が原因で起こる疾患として「変形性膝関節症」が中高年以降に最も多くみられます。
女性に多い「変形性膝関節症」

主に40代以降の女性や高齢者に多く、クッションの役割を果たす軟骨が摩耗して炎症や変形を引き起こし、特に内側の痛みが特徴的です。
発症率は男女比で1:4の割合で女性に多くみられ、その原因は次のような理由が挙げられます。
〇男性に比べ女性は筋肉量が少ないため、軟骨に負担がかかりやすくすり減りやすい。
〇加齢で基礎代謝が低下し筋肉量が減ることと、太りやすくもなるため膝の負担が増す。
〇閉経後は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少して骨が弱くなる。
※エストロゲン(卵胞ホルモン)は、主に卵巣から分泌される女性ホルモンの一種で、女性らしい体つきの形成、肌のハリ、子宮内膜の増殖(妊娠の準備)、血管・骨の健康維持など、身体の健康と美容に深く関わっています。20代で分泌のピークを迎えた後、加齢とともに減少し、特に閉経後に急減することで骨粗鬆症や血管の疾患リスクが高まる重要なホルモンです。
変形性膝関節症の症状

1.軟骨がすり減ってくる
・日常生活に支障はないが、歩き始めや立ち上がる時に痛みが出る、痛みはすぐ治まる。
2.軟骨のすり減りが進み半月板が変形する。
・痛みが続き、正座や胡坐ができないこともある。
・階段の上り下りがつらい。
・膝が外側に向きО脚が進行する。
3.軟骨がほぼなくなり骨同士が直接ぶつかる状態。
・強い痛みで日常の動作や歩くことが難しくなる。
・О脚やX脚に変形して脚がまっすぐに伸ばせなくなる。
変形性膝関節症の原因

〇加齢による軟骨のすり減り
膝関節は水分が75%でヒアルロン酸により弾力を保っているが、加齢によりヒアルロン酸が減少し軟骨がすり減りることによって、大腿骨と脛骨が直接ぶつかり、激しい痛みを引き起こすようになる。
〇筋力の低下
太ももの筋肉は、膝の動きをサポートし体重をバランスよく膝に伝える働きをしているが、この筋肉が弱ると膝の負担が増え、骨がすり減り徐々にО脚になり痛みが強くなる。
〇肥満

膝には歩くときに体重の3倍、階段の昇り降りでは体重の6倍もの負荷がかかるため、体重の増加は膝の負担が増える。
〇スポーツなどによる膝の酷使
膝に負担の大きいスポーツや、負担のかかる活動で軟骨がすり減りやすくなる。又、怪我の影響で関節が損傷し、痛みやじん帯の断裂が起こることもある。
変形性膝関節症の予防と改善策
〇膝に負担をかけない
・膝関節を冷やさない。
・肥満気味の人は体重を減らす。
・高いヒールやサイズの合わない靴を避ける。
〇身体を冷やさない
・入浴で血行を促進する。
〇身体を温める食事を摂る

生姜やにんにく、とうがらし、よもぎなどの食材は、血流を良くし体を温めます。毎日の献立に積極的に取り入れましょう。
〇関節の健康を保つ栄養素を摂る
・タンパク質:筋肉やじん帯を構成し、関節のサポートに重要な役割を果たす。(卵、乳製品、豆腐・納豆などの大豆製品、鶏むね肉やささみ)
・カルシウム:骨密度を保ち、骨の脆弱化や骨折を防ぐ。(小魚、めざし、桜えび、牛乳、チーズ、ひじき、海藻、ナッツ類など)
・ビタミンD:カルシウムの吸収を促進し、骨を丈夫にする。(魚類、キノコ類、卵黄など)
・ビタミンK :骨の形成を助け、骨折や関節の変形を予防する役割を果たす。(緑黄色野菜、納豆、ワカメ、海苔、緑茶、青汁など)
〇太ももの筋肉をアップする

運動による筋力アップは、痛みの軽減や怪我の予防に繋がります。特に膝関節の衝撃から膝を守る大腿四頭筋の筋力を鍛えましょう。
〇医療機関を受診する
痛みが続く場合は、医療機関を受診しましょう。
〇鍼灸
血行を促進して冷えた身体を温め、膝の痛みの軽減にも効果があります。
当院までお気軽にご相談ください。
