寒い季節~胸の痛み

寒くなると、胸の痛み、動悸、息切れなど心臓の違和感を覚える方が多くみられます。

命に関わる大きな病気ではないかと気になり、不安や心配でそれがストレスに繋がることもあります。

すぐに治まる違和感であれば、安静にしてしばらく様子を見ましょう。

いつもと違うと感じたら

殆どの心臓の違和感は、あまり長く続かずにすぐ解消しますが

胸を締め付けられるような痛みが10分以上続く、意識が遠ざかっていく、冷や汗が出るなどの症状は

心筋梗塞、不整脈、脳梗塞など命の危険に関わる病気のことがあります。

すぐに病院を受診されることをおすすめします。

寒暖差が招く胸の痛み

暖かな部屋から暖房のない部屋に移動するときや暖かな家の中から気温の低い外へ出るときに、温度差が大きいと血圧が上がります。

これは体温を逃さないように交感神経が働き、血管を収縮させるからです。

血管の収縮が起こると胸の痛みや心臓の違和感を感じることがあります。

また、逆も同じで寒い場所から暖かな場所へ移動すると血管は広がり血圧が降下します。

急激な血圧の降下でめまいやフラつきが起こることもあります。

ヒートショック

冬場によく耳にする単語なので、広く知られるようになりました。

急激な気温の変化で心臓に大きな負担がかかり危険な状態になることがあります。

入浴時

暖かな部屋 ⇛ 寒い脱衣所 ⇛ 寒い浴室 ⇛熱い風呂 

このように、温度差が繰り返され血管の収縮が何度も起きるため、心臓に大きな負担がかかり危険な状態に陥ることがあります。 

特に、体温の調節機能が低下している高齢者(65歳以上)の方の発症例が多くなっています。

主な生活の場から離れているトイレや浴室・脱衣所には、暖房を設置して大きな温度差が生じないような注意が必要です。

ストレスによる胸の痛み

忙しさや疲れによるストレスも自律神経の乱れとなり心臓の違和感、胸の痛みを引き起こすことがあります。

十分な睡眠と休養で症状が解消されることもありますので、普段の生活を見直すことも大切です。

リラックスタイムには鍼灸を

鍼灸治療には、身体を温めて心身ともにリラックスできる効果があります。

鍼灸によるツボへの刺激で、血管を拡張する副交感神経が優位に立つため、冷えで停滞していた血流がスムーズに流れ、身体全体に運ばれていくようになります。

身体がじんわりと温まって行く状態は鍼灸ならではの癒やしのひとときです。