「ふはりお灸講座」”足腰が冷えているのに上半身はのぼせている”こんな症状、思い当たりませんか?

冷え症なのに上半身だけのぼせる・・・

手足が冷たいにもかかわらず上半身が熱く、顔や頭がのぼせてボーっとする。

このような症状に悩まされている女性が増えています。

これは、50代以降の更年期の女性にもよく見られますが、更年期の症状とは違い、下半身の冷えと上半身ののぼせが同時に起こるものです。

冷え症の若い女性に見られるのが特徴です。

 

 

慢性的な冷えが招く冷えのぼせ

健康であれば、身体全体を「気」がスムーズに循環していますが、何らかの原因で足腰が冷えると下半身だけ「気」の流れが滞ってしまいます。

その為、上半身のみに「気」が集中し溜まった状態が続きます。

東洋医学では、「血」は「気」により巡らされるという考えなので「血」も上半身に滞ることになります。

「気」は「血」を温める作用があるので上半身だけが熱を持ち、ほてりやのぼせの状態を引き起こしてしまうのです。

 

日々の生活を振り返ってみましょう!

現代人はエアコンによる快適な生活を送っていますが、その快適さは、身体が持っている体温調節の働きを鈍らせてしまうことがあります。

また、運動不足の人は、筋力が低下して血液を心臓へ送る働きが鈍くなり冷えを招きます。

他にも、薄着の服装、不摂生な食事、ストレスの多い不規則な生活など・・・

冷えのぼせの原因はいたるところに存在しています。

 

冷えのぼせによる体調不良

不調は、上半身に現れることが多く、頭痛、首・肩のこり、イライラ・集中力の低下、めまい、不眠などを引き起こします。

下半身は冷えているため、お腹や足腰の冷えを感じ、便秘や下痢、生理痛、頻尿などの症状を招きます。

 

冷えのぼせは不妊の原因にも

下半身の「気」の巡りが悪いため、下半身に位置する子宮や卵巣も冷えて栄養が行き届かなくなってしまいます。

このためホルモンバランスが崩れ、不妊の原因になることもあります。

お腹を冷やさないためには、腹巻がおすすめです。

近頃では愛用者が増えていて、おしゃれな腹巻が多く出回っているようです。

 

毎日の養生

「気」を整えて全身の血流が改善されるように日々の生活を見直しましょう。

下半身、特にお腹・腰・足首を冷やさないように。

ストレッチやウォーキングのような簡単な運動で代謝を上げるようにしましょう。

運動というと尻込みをされる方も多いのですが、出かけた時になるべく歩くようにしたり、近所を散歩するだけでも血流の促進につながります。

少しでも汗をかくことができれば気分もすっきりですね✨

心も身体もゆったりとできる時間を作りましょう。

そして、鍼灸治療も冷えのぼせによる体調不良に大変効果的です。

 

冷えたところをお灸で温める

家でセルフお灸をするときは、冷えのぼせに効果のある、湧泉(ゆうせん)と太衝(たいしょう)へのお灸をどうぞ。

2か所同時でなくどちらか一つでも大丈夫です。

 

湧泉(ゆうせん)全身に気を巡らせて老廃物を排出し新陳代謝を活発にします。

エネルギーをみなぎらせるツボです。

 

太衝(たいしょう)足の親指と人差し指の骨が交わるところのくぼみ。

「血」や「水」の流れを改善して気を整えます。

身体の疲れ、眼精疲労、肝臓の疲れ、ストレス解消などにも効果があります。