「ふはりお灸講座」身体を巡る「気」「血」「水」💦
東洋医学では人の生命活動の維持に重要な要素を「気」「血」「水」という言葉で表します。
そして、「気」「血」「水」が全身をバランスよく巡っている状態を健康と呼びます。
身体が不調の時は、この3つのうちどれかが不足したり滞ったりしている時で、3つがバランスを崩してうまく循環できていないときなのです。
東洋医学は「気」の医学
東洋医学では「気」はとても大切なものとして捉えられています。
気は身体のエネルギー源で、身体を温めて身体の各機能を動かし、血や水をスムーズに体内に巡らせる重要な働きをします。
人が生きていくためには欠かせないものなのです。
全身に栄養を運ぶ「血」
血は血液だけでなく血液が運んでくる栄養素なども含みます。全身を巡り身体の各機関に栄養を運びます。
また、老廃物を回収する働きもあります。
身体を潤す「水」
水は血液以外の身体の中の体液をさします。体内を循環して臓器や肌、関節など全身を潤す働きをします。
また、余分な水分を排出して身体の水分のバランスを整えます。
経絡とツボ
「気」「血」「水」の通り道を「経絡」(けいらく)と呼び、経絡の通り道に「経穴」=「ツボ」が存在します。
不調の時には「気」「血」「水」の流れが悪くなり、ツボが硬くなったり、指で押すと痛みを感じたりします。
ツボの数は全身に361個あると言われています。ツボは筋と筋の間や腱の間。筋と骨の間。関節のふくらみなどにあります。
是非指で触れてツボを探してみてください。
それぞれのツボは「臓腑」(臓器そのものだけでなく臓器が持つ自律神経、精神活動の機能を含むもの)と繋がりがあります。
不調のツボを刺激すると「気」「血」「水」の巡りがスムーズになり、体内の経絡を通って遠く離れた身体の部位の症状と同時にツボ周辺の症状を改善します。
また、心の不調の緩和にも効果が見られることがあります。
鍼灸師は指で皮膚に触れて不調のツボを探し治療を行います。
鍼灸治療に即効性があるのは不調のツボへ直接治療を施すことによるからです。
家でお灸をする
361個の中からツボを探すのは、ちょっと・・・
大丈夫です。まず、万能のツボ「合谷」「足三里」「三陰交」へのお灸から始めてみましょう。
日頃から自分の身体を知って自分に合ったツボを覚えておくと便利です。
セルフ灸を始める前に鍼灸師への相談が最も効果的です。
今日は全身の血流の流れが良くなる合谷(ごうこく)へお灸を
親指と人差し指の骨が交わるあたり。人差し指側の骨の際にあります。
指で触れてみましょう。押すと圧痛があります。
お灸の前には皮膚の状態も確かめておきましょう。くすんでいたりカサカサしているのは不調の現れです。
お灸をする前と後を比べてみてください。