花粉症の季節

スギ花粉飛散
スギ花粉に悩まされる季節になりました。
2025年はすでに、1月8日に東京で飛散が確認されました。
これは、1985年の統計開始以来最も早く、飛散量も過去10年で最も多くなる可能性があるとのことです。
全国平均でも平年比1.65倍で、東日本・東北太平洋側は平年を上回る地域が多くなる予想です。
これには、昨年の猛暑が影響しているようです。
花粉症

スギ花粉の飛散といえば花粉症が連想されます。
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されます。
日本では、花粉症の増加していて、その数は日本人口の20%弱、1500万人前後にも上るといわれています
花粉症の原因

花粉症の約70%はスギ花粉症と考えられています。
これはわが国には全国の森林の18%、国土の12%をスギが占めているためでもあり、関東や東海地方ではスギが中心になります。
また、関西ではスギと並んでヒノキも植林面積が広いため、ヒノキも要注意です。
一方、北海道にはスギやヒノキが少なくシラカンバ属(カバノキ科)が多いという特徴があります。
花粉症を発症させる原因
花粉症は、鼻腔内に入ってきたスギ等の植物の花粉に対する免疫反応によって鼻水等の症状が引き起こされることをいい、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。
メカニズムとしては、アレルゲンが鼻腔内の粘膜に付着すると、体内に抗体が作られマスト細胞という細胞に結合します。
その後再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出されることにより鼻水等のアレルギー反応が引き起こされます。
また、花粉症の他にダニなどのアレルゲンによって引き起こされる鼻炎は通年性アレルギー性鼻炎と呼ばれます。
近年では、通年性アレルギー性鼻炎と花粉症の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人も増えていて、
一年中くしゃみ・鼻水・鼻づまりや目のかゆみ・異物感に悩まされるという人も少なくありません。
花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の症状

花粉症の主な症状は水様性の鼻水・鼻づまり・繰り返すくしゃみなどです。
眼の症状としてはかゆみ、涙、充血、ゴロゴロする違和感などがあります。
また、のどのかゆみ、皮膚のかゆみ、頭痛、下痢、熱っぽい感じなどの症状も現れることがあります。
これらの症状は、集中力の低下や夜眠れないなど、勉強や仕事、家事に大きな影響を及ぼすことがあります。
また、ある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、腫れたりする口腔アレルギー症候群という症状もあります。
この場合、全身に症状が出現するアナフィラキシー反応が生じる場合があるため、医療機関での治療が必要となります。
様々な花粉症の症状は、異物が全て体内に入って来ようとするのを、入り口で止める防御反応なのですが、辛い症状が続くのは憂鬱ですね。少しでも症状が和らぐような対策を考えてみましょう。
花粉症対策

花粉の季節になる前に、症状を抑える薬を使い始める「初期療法」が勧められていますが、普段から自分でできる対策をこころがけておきましょう。
花粉に触れない
花粉情報を参考にしましょう。
雨上がり▶通常の花粉の飛散に加えて、雨で地面に落ちた花粉が舞い上がるため、日頃の倍の量の花粉が飛散すると考えられます。
朝と夕方▶地形などで地域差がありますが、日の出から時間とともに気温が上昇するにつれて花粉も目や鼻の高さに浮遊しやすくなることや、夕方にかけて気温が下降するにつれて上空にあった花粉が降りてくると考えられます。通勤通学時間は対策が必要となりますね。
花粉症を避ける服装
頭髪は帽子で、目や鼻はメガネやマスクで、首はマフラーやスカーフで付着を防ぎ、花粉が付着しにくいような表面がツルツルした上着を選びましょう。
家の中に花粉を持ち込まない
帰宅したら、玄関で花粉を払い落とし、すぐに着替えて、うがい、手や顔を洗い花粉を流しましょう。
規則正しい生活を
自律神経を乱す睡眠不足や不規則な生活、そしてストレスも原因と言われています。
花粉症と鍼灸施術
花粉症の改善には、医療機関での治療の他に、鍼灸施術も効果的です。
鼻水・くしゃみ・目のかゆみなどの症状はツボの刺激で軽減することができます。
なにより、免疫力を上げ、体調を整えることで、花粉症になりにくい身体へと改善します。
治療には時間がかかりますが、同時に他の不調改善にも効果が期待できます。
鍼灸は、痛みもなく手軽に体験できますのでおすすめの治療法です。